透明樹脂成形品の外観検査は、光学部品・化粧品容器・医療機器筐体・家電カバーなど幅広い製品で要求される工程です。しかし透明素材特有の反射・透過・内部欠陥の複合条件から検査難易度が高く、従来は熟練検査員の目視に依存していました。Nsightは、偏光と透過光の複合照明と多角度撮像で、透明樹脂品の微細欠陥を自動検出するソリューションを提供しています。
検査対象と検出内容
内部気泡
成形時のガス抜け不足。サイズ・位置で不良判定を定量化
異物混入
金型由来・樹脂ペレット由来の金属片・樹脂片・繊維
白濁・ヘイズ
成形条件不良・材料劣化による透過率低下
表面傷・打痕
金型摩耗・搬送時の接触傷
クラック・ウェルドライン
内部応力クラック・樹脂合流面の線状異常
寸法・厚み変動
サブピクセル精度での寸法測定
従来目視検査の限界
- 透明素材は内部欠陥と背景が重なって見え、検査員疲労時に見逃しが増加
- 屈折率による見え方変化が検査員間のバラつきを生む
- 全数検査が困難なため抜き取り検査に依存し、流出リスクが残る
Nsightの解決アプローチ:偏光×透過光ハイブリッド
| 検査項目 | 推奨照明 | 撮像角度 |
|---|---|---|
| 内部気泡・異物 | 透過光+拡散光 | 正面2〜3方向 |
| 表面傷・打痕 | 偏光+斜光 | 複数角度(4〜6方向) |
| 白濁・ヘイズ | 透過光(明/暗視野切替) | 正面固定 |
| クラック・ウェルドライン | 偏光透過光 | 複数角度 |
素材別パラメータ管理
PC(屈折率1.58)・PMMA(1.49)・PET(1.57)など樹脂種類ごとの屈折率で欠陥の見え方が変わります。Nsightは素材別パラメータを事前定義し、品種切替時のパラメータ切替だけで対応する設計を採用。素材変更のたびにシステム再構築する必要がなくなります。
業界別応用
- 光学部品:レンズ、導光板。透過率・歪みの厳格判定
- 化粧品容器:透明ボトル・キャップ。ブランドイメージ直結の微細判定
- 医療機器:シリンジ・チューブ。FDA/PMDA対応トレーサビリティ
- 家電・車載:ディスプレイカバー・インジケーター。量産コスト重視
精度が出やすい条件・出にくい条件
精度が出やすい
- 偏光+透過光の複合照明スペースが確保できる
- ワーク固定治具の精度が1mm以内
- 素材の屈折率・仕様が事前把握できる
- 検査基準が数値(気泡サイズmm等)で明確
出にくい
- 複雑曲面で光路設計が困難
- 屈折率の異なる複合素材が重なる
- 検査員判定がOK/NGで変動
- 撮像環境の温度・湿度が安定しない
導入費用・期間の目安
1ラインあたり1,500〜3,500万円、導入期間4〜6ヶ月。補助金活用で初期投資の1/2〜2/3を圧縮可能。投資回収期間2〜3年が標準です。
Nsightが選ばれる理由
- 元キーエンス画像処理部門エンジニアの現場知見:樹脂成形品特有の照明設計ノウハウ
- 素材別パラメータ管理:透明・着色・光沢・マットを単一システムで対応
- VLM+汎化モデル:少量データでの新品種立ち上げを実現
- OEM・受託生産の多品種要件に最適化:品種切替工数を数時間まで圧縮
- オンプレ運用対応:OEM顧客のデータ持ち出し制限要件にも対応
- 補助金申請サポート:ものづくり補助金・事業再構築補助金の事業計画書作成支援
相談のステップ
- サンプル成形品画像での簡易検証(無料):代表品種の画像から事前検証
- 現場ヒアリング:生産体制・品種数・検査課題の詳細把握
- PoC提案:撮像設計・素材別パラメータ定義を含む具体提案
- 本番設計・補助金申請:事業計画書作成支援込み
- 実装・本稼働:ライン統合・現場教育を含む一貫支援
よくある質問
0.1mm以下の微小気泡も検出できますか?
撮像条件が適切なら検出可能です。高解像度カメラ(12〜20MP)と偏光+透過光の組合せが必須で、撮像系への投資が前提になります。
素材(PC、PMMA、PET)が変わるとシステムを作り直す必要がありますか?
いいえ、素材別パラメータを事前定義しておけば、実行時切替で対応できます。汎化モデル構成の強みです。
曲面形状の透明樹脂品も検査可能ですか?
はい、複数カメラ配置と照明パス切替で対応可能です。ただし複雑形状ほど撮像設計の作り込みに時間がかかります。
白濁の判定基準はどう設定しますか?
透過率測定と画像判定の組合せで設定します。光学グレード製品は数値仕様に基づく閾値設計を行います。
導入期間はどれくらいですか?
標準的に4〜6ヶ月。撮像設計のPoC期間が精度を左右します。
既存ラインに組み込めますか?
はい、搬送機構・PLC連携の既存設備を流用しつつ、撮像ステーションを追加する構成が可能です。
最終更新日:2026-04-24