ハードウェア一体設計
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検査装置のハードウェア一体設計

照明・カメラ・レンズ・搬送まで。AIで精度が出ない最大の原因は「そもそも撮れていない」光学側の問題。元キーエンス画像処理部門出身のエンジニアが、ハード設計を請け負います。

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サービス概要

画像処理AIの精度が現場で出ない場合、問題の8〜9割は「撮影された画像そのものの品質が悪い」ことにあります。どれほど最新のディープラーニングモデルを使っても、入力となる画像がボケている・ムラがある・反射している・シャッター速度が合っていない、といった状態では、AI側でいくらチューニングしてもカバーしきれません。

Nsightの「ハードウェア一体設計」サービスは、この光学側のボトルネックを専門的に解決するためのサービスです。照明設計、カメラ選定、レンズ選定、搬送系設計、信号同期、検査筐体の設計まで、画像処理AIが本来の性能を発揮するために必要なハードウェア全体をトータルで設計・製造・設置します。

対象となるお客様は2パターンあります。ひとつは、Nsightの画像検査パッケージを一体導入するお客様。もうひとつは、他社のAIソフトウェアをすでにお持ちで、ハード側だけを切り出して相談したいお客様です。後者は近年増えている相談類型で、Nsightではソフト非依存のハード設計単体サービスとして切り出して提供しています。

なぜ光学設計が8〜9割を決めるのか

画像処理AIの世界では、以下のシンプルな原則があります。

「悪い画像からは、良い結果は出ない(Garbage In, Garbage Out)」

この原則は、どれほど高度なAIモデルを使っても覆せません。ピントが合っていない画像、光のムラがある画像、反射で一部が白飛びしている画像、シャッター速度不足で動体ブレしている画像——これらはすべて、AIが意味のある判定をする前に、そもそも情報として不十分な状態です。

それにも関わらず、多くの画像処理AIプロジェクトが、ソフトウェア側のアルゴリズム選定やモデル学習に時間とコストを集中させ、光学条件の整備を後回しにしがちです。結果として、PoCで精度が出ない、本番運用で安定しない、現場オペレータが毎日調整作業に追われる、といった問題が発生します。

元キーエンス画像処理部門のエンジニアは、この原則を製品設計の現場で身をもって学んできた人材です。AIソフトウェアの進化とは別軸で、「確実に撮れる光学条件をつくる技術」こそが、画像処理AIの成否を左右する最重要因子だと理解しています。

提供する設計領域

COMPONENTS 光学系を構成する 4要素 LIGHTING 照明 バー・ドーム・同軸落射 CAMERA カメラ エリア・ライン・液体レンズ LENS レンズ テレセントリック・マクロ TRANSPORT 搬送 コンベア・ターンテーブル

照明設計

バー照明/ドーム照明/同軸落射/ローアングル/バックライト/赤外線/UV。欠陥種類と検査対象に応じた最適方式を選定。

カメラ選定

画素分解能・被写界深度・シャッター速度・ラインスキャン/エリアスキャン・液体レンズ。ラインスピードに追従する構成を設計。

レンズ選定

テレセントリック/標準/マクロ/可変焦点。対象物の寸法・変動範囲・ワーキングディスタンスに応じた選定。

搬送系設計

ベルトコンベア/ターンテーブル/ピック&プレース。検査タイミング・振動・位置決め精度の担保。

信号同期・制御

通過センサ・トリガー・カメラ撮像・照明同期。高速ラインでも確実に撮像タイミングを決める制御設計。

検査装置筐体設計

外乱光遮断・メンテナンス性・操作性を考慮した筐体。3Dモデリングから試作まで対応。

こんな課題をお持ちの方へ

以下のような状況で、ハード設計の専門家の関与が必要な局面でNsightのサービスが活きます。

AIソフトは買ったが精度が出ない

海外製・国産の画像処理AIソフトを導入したが、現場で想定精度が再現できない。ソフト側を疑う前に、光学側を見直したい。

カメラ・照明の選定基準がない

自社にハード設計の知見がなく、どのカメラ・照明が最適か判断できない。ベンダーの言い値でスペックが決まっている状態。

高価なハードで精度が出ない

数百万円規模のカメラ・照明を導入したが、期待精度に届かない。オーバースペックなのか、そもそも選定ミスなのか判別できない。

多品種対応で照明調整が回らない

品種ごとに照明調整が必要で、段取り替え時間が取られる。品種共通で使える照明設計を模索したい。

既存ラインへの後付けが難しい

稼働中のラインに検査装置を組み込みたいが、スペース・電源・信号系統の制約が厳しい。省スペース設計が必要。

SIベンダーで丸受けしてもらえない

ハード設計だけをピンポイントで依頼したいが、SIベンダーは一括受注前提で、細かな委託に対応してもらえない。

検査例と対応領域

過去に担当してきた検査対象の一部を紹介します。いずれも、ハード側の光学設計が成否を分けたケースです。

ソフト非依存の設計アプローチ

Nsightのハードウェア一体設計は、AIソフトウェアに依存しない設計アプローチを基本としています。既にお客様が使用しているAIソフト(他社製/自社開発)があれば、そのソフトが前提とする入力画像スペックに合わせて光学条件を設計します。

ケース設計アプローチ
既存AIソフトあり(他社製)ソフトの入力仕様・推奨画像スペックに合わせて光学設計。ベンダーと技術連携しながら精度検証
既存AIソフトあり(自社開発)開発チームとコミュニケーションを取りながら、光学条件の最適化とアルゴリズムのバランスを設計
AIソフトなしNsightの画像検査パッケージと一体提供、または他社AI選定の段階から支援
ルールベース画像処理AIを使わない従来の画像処理でも対応可。照明・カメラ・アルゴリズムの組み合わせで精度を担保

元キーエンス画像処理部門の強み

Nsightのハード設計力は、元キーエンス画像処理部門でのエンジニア経験が基盤になっています。キーエンスは画像処理センサー・産業用カメラの国内最大手メーカーのひとつで、検査現場の実装知見が業界内で最も蓄積されている企業の一社です。

実装事例の圧倒的な蓄積

キーエンス在籍時代に、数百件の現場案件を担当。業種・検査対象・光学条件のバリエーションを一人で数多く経験しているため、新規案件の類似パターンを見抜けます。

失敗パターンの知見

成功事例以上に、「うまくいかなかった事例」の理解が深いのが強み。「このパターンでは光学側で破綻する」という先読みができます。

現場と装置メーカー両方の視点

生産技術部・品質管理部・装置メーカー・SIベンダー、それぞれの立場を経験しているため、複数ステークホルダーが絡む案件でも調整できます。

新技術への感度

液体レンズ、VLM、エッジAI(Jetson)等の最新技術も、キーエンス時代の光学設計ノウハウと組み合わせて、現場実装に落とし込めます。

検査装置設計の進め方

検査対象のヒアリング

対象物のサンプル・既存の検査方法・精度要件・ラインスピードをヒアリング。ワーク写真を送っていただければ即日評価可能です。

光学設計・レイアウト提案

照明方式・カメラ・レンズ・搬送レイアウトの設計書を作成。3Dモデルで視覚化したうえで、選定根拠とリスクを説明します。

試作・評価

Nsightオフィスまたは現場で試作機を組み立て、実ワークでの撮像評価を実施。精度見込みを数値で提示します。

本機製作・設置

試作で確認した仕様で本機を製作・設置。運用開始後の調整・メンテナンスも継続サポートします。

ハードだけの依頼でも歓迎します

他社のAIソフトウェアをすでにお持ちのお客様からのご相談も歓迎しています。Nsightは自社の画像検査パッケージを持つ会社ですが、「ハード設計だけを切り出して依頼したい」というニーズに応えることを、独立したサービスとして提供しています。

ソフトとハードを切り分けて発注することで、それぞれの専門ベンダーに最適なパートナーを選べます。画像処理AIの導入プロジェクトで、最もコスパの良い投資判断の一つです。

まずは検査対象の写真をお送りください。光学設計の観点から「どうすれば確実に撮れるか」を、元キーエンスのエンジニアが無料で評価してご提案します。

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光学設計の典型パターン

現場で発生する「撮れない」問題に対して、Nsightが典型的に採用する光学設計パターンを紹介します。これらは全て、元キーエンス時代の実務で蓄積されたノウハウに基づくものです。

反射する金属表面のキズ検出

同軸落射照明+偏光フィルタの組み合わせ。直接反射光を抑え、微小キズを強調表示。金属加工・プレス部品で頻出するパターン。

透明ボトルの内容物検査

バックライトと側面光の組み合わせ。容器自体の歪みと内容物を分離して撮像。飲料・医薬品業界で多い構成。

黒い素材の表面検査

ローアングル照明で陰影を強調。低コントラスト素材(黒いプラスチック、ゴム、カーボン等)での欠陥検出に有効。

高さ違いのケース混流ライン

液体レンズ+ラインスキャンカメラ。ミリ秒単位でピント切替、物流倉庫の混流ラインで最大効果。

半透明素材の内部検査

赤外線照明+特殊フィルタ。可視光では見えない内部欠陥を検出。食品の異物混入検査で活用。

微細な印字・刻印のOCR

マクロレンズ+同軸リング照明。金属刻印・小型ラベルの高解像度撮像に最適化した光学系。

対応業界と検査対象

これまで以下の業界・検査対象で設計実績があります。新規業界でも類似の光学特性を持つ対象であれば、短期間でキャッチアップして設計可能です。

業界代表的な検査対象
自動車部品プレス部品(打痕・バリ)/ダイカスト(鋳巣・亀裂)/樹脂成形(バリ・ヒケ)/電装部品(基板実装)
食品・飲料異物混入/ラベル印字/賞味期限/キャップ位置/ボトル外観/内容物液面
化粧品・日用品容器外観/ラベル貼付位置/印字検査/キャップ締め/液面レベル/ハーフライン検査
鉄鋼・金属加工板金欠陥/溶接部/メッキムラ/刻印OCR/寸法測定/切削加工面
電子デバイス基板実装/コネクタ/LED/半導体パッケージ/電極検査
物流倉庫ラベルOCR/段ボール計測/棚札照合/トレーラー車番/個数カウント
建材・資材パネル外観/型材寸法/印字/塗装ムラ/積載状態確認
医薬品・健康食品錠剤カウント/包装不良/印字検査/異物混入/密封確認

よくある質問

既存のAIソフトウェアベンダーと連携できますか?

はい、多くの案件で他社AIベンダーと連携して進めています。ベンダーが指定する入力画像仕様に合わせて、こちらで光学設計を実施。必要に応じて技術会議へのNsightメンバー同席もお受けします。

検査装置の筐体設計・製作までお願いできますか?

可能です。3Dモデリングから試作、実機製作、現場設置までをワンストップで対応します。ご希望に応じて、設計図面のみの納品・試作機のみの納品・本機設置までの請負、いずれの形態にも対応します。

Nsightのハード設計だけを使って、AIソフトウェアは他社を使うことは可能ですか?

もちろん可能です。ハード設計単独のサービスとして提供しているので、AIソフトウェアの選定は自由です。逆に、他社のハード設計にNsightの画像検査パッケージを載せることも、ケースによっては対応できます。

費用感を教えてください

対象ワークの種類・検査項目・装置規模によって大きく変動します。小型の単機能検査装置から、大型のインライン全数検査装置まで、数百万円〜数千万円規模の案件があります。検査対象のサンプル画像を送っていただければ、構成と見積の粒度をご提示できます。

PoC段階で、試作機だけ作ってもらうことはできますか?

はい、試作機のみの請負も標準対応です。「本当に撮れるかを、まず試作で確認したい」というご要望は、特にPoC前段階で多くいただきます。試作機の成果を踏まえて本機製作に進む流れが、最も失敗リスクが低い進め方です。

どの業界に対応できますか?

自動車部品、食品・飲料、化粧品、医薬品、鉄鋼、電子デバイス、建材、物流、農業(選果)など、幅広い業界で対応実績があります。業界ごとに特有の制約(衛生基準、防爆、粉塵、温湿度等)も、設計段階で織り込んでご提案します。

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画像処理×AIで実現するハイブリッド検査体制
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PoC・検査方式設計コンサル

技術起点の中立的な第三者として、PoC失敗を防ぐ設計支援。

TRAINING

製造業向け 画像処理AI研修

光学×AI×エッジ実装。基礎から実装まで一気通貫。

「撮れる画像」から、画像処理AIは始まる

検査対象のワーク写真を送ってください。光学設計の観点から、最適な構成を元キーエンスのエンジニアが無料で評価します。

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