ディスククランプ・カバーとは
HDDのディスククランプはディスクをスピンドルモーターに固定する金属部品、カバーはHDD内部を密封する蓋です。いずれもプレス加工で製造される金属部品で、ディスクとの接触面や密封面の品質が直接製品性能に影響します。
プレス部品特有の欠陥
打痕
金型の摩耗や異物噛み込みで発生する凹み。ディスク接触面の打痕はヘッドクラッシュの原因に。
キズ
搬送・ハンドリング時の表面擦れ。特にカバー内面のキズはパーティクル発生源になる。
バリ
プレス抜き加工のエッジ部に発生。ディスク面への脱落やショートの原因。エッジ全周の検査が必要。
金属光沢面の照明テクニック
ディスククランプやカバーはめっき処理された金属光沢面を持ちます。この光沢面が照明選定を難しくします。
| 検査目的 | 推奨照明 | ポイント |
|---|---|---|
| 表面の打痕・キズ | 同軸落射照明 | 光沢面全体を均一に照射。凹凸部で光が散乱し欠陥が浮かぶ |
| エッジのバリ | ローアングル照明 | 斜め照射でバリのエッジを強調。バックライトとの併用も有効 |
| 全体の外観 | ドーム照明 | 拡散光で光沢面のハレーションを抑制。全体の汚れ・変色を検出 |
照明は複数方式の組み合わせが現実解
1つの照明で全ての欠陥を検出するのは困難です。複数回撮像や多灯照明で、欠陥種類ごとに最適な照明条件を適用する設計が安定検査の鍵になります。
AI/VLMが効く領域
プレス部品の検査では、「許容範囲の微小キズ」と「NGレベルのキズ」の境界判定が人の経験に依存しがちです。この境界判定をAIに学習させることで、判定基準の属人化を解消できます。
また、品種切替時の検査パラメータ調整もAI/VLMの活用領域です。VLMのNG画像生成で新品種の学習データを補完し、品種追加の工数を大幅に削減できます。
Nsightのアプローチ
Nsightは元キーエンス画像処理部門のメンバーが在籍しており、プレス成形品の外観検査において、金属光沢面の照明設計から多品種対応のAI連携まで一貫して対応します。HDD部品に限らず、プレス・板金部品全般の検査設計が可能です。
画像処理システム × VLMのハイブリッド構成
既存の画像処理システム(カメラ・照明・コントローラー)はそのまま活かし、VLMをソフトウェアレイヤーとして追加。ルールベースで安定検出できる欠陥はそのまま、従来手法では対応が難しかった多品種対応・微妙な外観差の判定・未知欠陥の検出をVLMが補完します。
ラベル文字認識・照合
賞味期限・ロット番号・産地情報等の読み取り・照合については、VLMが検査自体を行います。学習なしで文字の位置と意味を理解し、マスターデータと照合する用途です。
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