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導入事例

化粧品・食品工場のAI外観検査 導入事例と効果

2026-02-20 · Nsight Inc.
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化粧品・食品工場の外観検査が抱える共通課題

化粧品と食品。業界は異なりますが、外観検査に関しては驚くほど似た課題を抱えています。

多品種であること。化粧品工場ではシーズンごとの限定品やOEM品を含めると数十〜数百品種、食品工場でもフレーバーやパッケージ違いで多品種展開しているケースがほとんどです。

外観基準が厳しいこと。消費者の手に直接届く商品であるため、微細なラベルのズレ、印刷のかすれ、容器の傷など、工業部品以上にシビアな外観基準が求められます。

NGデータが集まりにくいこと。品質管理がしっかりしている工場ほど不良品の発生率が低く、AIの学習に必要な「不良画像」が十分に集まらないという逆説的な課題があります。

事例1:化粧品パッケージのラベル検査自動化

課題

高級化粧品ブランドのOEM生産を行う工場で、30品種以上のパッケージのラベル貼付位置・印刷品質を検査していました。品種ごとにラベルのデザインが異なるため、従来のルールベース画像処理では対応しきれず、最終検査は全数目視に頼っていました。

VLMを活用したアプローチ

VLMによるアノテーション自動化で、品種追加の学習コストを大幅に削減。新しいパッケージデザインが追加されても、OK品を数十枚撮影するだけでAIモデルを構築できるようになりました。

導入効果

検査精度は目視と同等以上を維持しながら、検査員3名分の工数を削減。品種追加の学習期間は従来の数週間から1〜2日に短縮されました。夜間シフトの検査品質が安定したことも大きな効果です。

事例2:食品加工ラインの外観・異物検査

課題

食品加工工場では、原材料の外観検査(変色・変形・異物付着)を目視で行っていました。食品は個体差が大きく、「どこまでがOKか」の判断がベテラン検査員の経験に依存。新人は判定に自信が持てず、結果的に過剰判定(OK品のNG判定)が頻発していました。

VLMを活用したアプローチ

食品のように個体差が大きい対象では、「不良を見つける」よりも「良品を定義する」アプローチが有効です。VLMを使って良品の許容範囲を学習させ、その範囲から逸脱したものをNGとする方式を採用しました。

導入効果

過剰判定率(OK品をNGと判定してしまう割合)が30%から5%以下に改善。これにより食品ロスが大幅に削減されました。検査速度も向上し、全数検査を維持しながらライン速度を落とさない運用を実現しました。

事例3:OCRによるラベル文字認識

課題

食品・化粧品の両分野で、賞味期限・ロット番号・成分表示などの印字内容の確認が必要です。従来のOCRシステムでは、フォントや印字品質のバリエーションに対応しきれず、読み取りエラーが10%以上発生していました。

VLMを活用したアプローチ

VLMの自然言語理解能力を活かし、単なる文字認識だけでなく「内容の正しさ」も判定。例えば、賞味期限が過去の日付になっていないか、成分表示が指定のマスターと一致するかまで自動チェックします。

導入効果

OCR精度が99.5%以上に向上し、目視確認の工数を大幅に削減。印字内容の誤りによるリコールリスクも最小化されました。

化粧品・食品工場にVLMが合う理由

特徴化粧品・食品の課題VLMのメリット
多品種品種ごとの学習コストが高い少量データで品種追加可能
NG画像が少ない良品率が高くNGデータが集まらないNG画像を自動生成
外観基準が厳しい微細な品質差の判定が必要高精度な画像認識
個体差が大きい食品は形状・色にばらつきあり良品ベースの柔軟な判定

まとめ

化粧品・食品工場の外観検査は、多品種・厳しい品質基準・NGデータの少なさという三重の課題を抱えています。VLMを活用したハイブリッドアプローチは、これらの課題を同時に解決し、コストと品質の両立を可能にします。

Nsightは化粧品・食品・鉄鋼・自動車部品など40件以上のプロジェクト実績があります。お客様の検査対象に合わせた最適なソリューションをご提案します。

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