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技術比較

AI外観検査の選び方 — ルールベース・Deep Learning・VLMの違いと使い分け

2026-02-20 · Nsight Inc.
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AI外観検査、どの技術を選べばいい?

AI外観検査の導入を検討する際、最初に直面するのが「どの技術を選ぶべきか」という問題です。ベンダーごとに異なるアプローチを提案してくるため、比較が難しいと感じる品質管理担当者は少なくありません。

本記事では、AI外観検査の主要な3つの手法を、現場の実情に基づいて比較します。

手法①:ルールベース画像処理

仕組み

あらかじめプログラムした条件(閾値・パターンマッチングなど)に基づいて良否を判定します。キーエンスやコグネックスなどの画像処理装置が代表例です。

向いているケース

検査基準が明確に定義できる対象(寸法、色差、有無判定など)。単一品種の大量生産ラインで最も効果を発揮します。

注意点

想定外の不良には対応できないため、新しい欠陥パターンが発生するたびにプログラム修正が必要です。品種が多い場合、パラメータ管理が煩雑になります。

手法②:Deep Learning(CNN)

仕組み

大量の画像データから特徴を自動学習し、不良を検出します。畳み込みニューラルネットワーク(CNN)を用いた画像分類・物体検出が主流です。

向いているケース

ルールベースでは捉えきれない複雑な不良パターン(微細な傷、色むら、変形など)。データが豊富な大量生産品の検査に適しています。

注意点

精度を出すには品種ごとに数百〜数千枚の学習画像が必要です。特にNG画像の収集が困難なケースでは、学習データの準備段階で頓挫することがあります。

手法③:VLM+ハイブリッド

仕組み

VLM(Vision Language Model)で学習プロセスを効率化し、検査本体はルールベースとAIを組み合わせたハイブリッド構成で運用します。VLMはアノテーション自動化とNG画像生成を担い、人手による学習作業を大幅に削減します。

向いているケース

多品種少量生産、品種の入れ替わりが頻繁なライン、NG画像が少ない検査対象。従来のAIでは「コストが合わない」と判断されていた領域に特に有効です。

注意点

比較的新しい技術のため、実績あるベンダーの選定が重要です。VLM単体ではリアルタイム検査の速度が不足するため、ハイブリッド構成の設計ノウハウが必要になります。

3手法の比較一覧

比較項目ルールベースDeep LearningVLM+ハイブリッド
初期費用○ 安い(装置購入)△ 高い(学習費用込み)○ 中程度
導入期間◎ 1〜2週間△ 1〜3ヶ月○ 2〜4週間
必要な学習データ不要数百〜数千枚/品種数十枚/品種
多品種対応△ 品種ごと再設定△ 品種ごと再学習◎ 低コスト追加
複雑な不良検出
リアルタイム検査◎(ハイブリッド)
運用の柔軟性

選び方のフローチャート

ステップ1:生産形態を確認

単一品種の大量生産 → ルールベースまたはDeep Learningが有力

多品種少量生産 → VLM+ハイブリッドを優先的に検討

ステップ2:不良パターンの複雑さを評価

シンプル(寸法・色・有無) → ルールベースで十分

複雑(微細傷・テクスチャ異常・形状変形) → AIベースの手法が必要

ステップ3:学習データの入手可能性を評価

NG画像が大量に入手可能 → Deep Learningが最高精度

NG画像が少ない・入手困難 → VLMによるデータ拡張が有効

まとめ

AI外観検査には「万能な手法」は存在しません。自社の生産形態、検査対象の特性、データの入手可能性を総合的に判断し、最適な手法を選択することが重要です。

Nsightでは、元キーエンスの画像処理エンジニアが検査対象を分析し、ルールベース・AI・VLMの中から最適な構成をご提案しています。

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